古川裕倫の「いろどり徒然草」2月号

明治150年~2月号~

古川裕倫の「いろどり徒然草」先月号に引き続き、西郷隆盛について。

【西郷隆盛 その(2)】

西郷隆盛は幕末の儒学者である佐藤一斎を大変尊敬していた。西郷は、薩摩の若手にも陽明学を学ばせ、京都の春日潜庵(かすがせんあん)へ留学させた。

「今時のものは、理屈は立派であり、弁も立つ。しかし、行動が伴わない。実行の大切さを学んできなさい」と言って送り出した。すなわち、知行合一(ちこうごういつ)である。

西郷は、佐藤一斎が残した1133の言葉(言志四録)のうち101を抜き書きし、死ぬまで肌身離さず持っていた。

西郷は反乱軍のリーダーであったにもかかわらず、日本中の人から好かれていて、読み物や時代劇にも普遍的に登場している。

彼の考え方、生き方、人への接し方が、上下関係はもとより敵味方を超えても、等しく人を思う心「仁」に富んでいた。すべての人を愛する大きな「仁」があり、人々を包み込む大きな「器」があった。相手の身分や立場にかかわらず、人の言うことを聞く時は、正座をして大きな体をかがめて傾聴した。本当の武士の心を持った人間侍であった。

西南戦争は凄惨を極めたが、西郷はそもそも近代装備をした政府軍には勝てるとは思っておらず、「もうこれぐらいでよかろう」と言って自刃の時を知った。

明治10年(1877年)9月24日未明、西郷は明治天皇のいる東の方角に手を合わせ、最後を遂げた。その時、日本の多くの地で流れ星が見え、人々は西郷の昇天を知ったと言われた。



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