古川裕倫の「いろどり徒然草」12月号

竜馬に学ぶビジネスの要諦(第6回)

こんにちは、古川裕倫です。

2018年、立志塾は第10期を迎えました。そんな節目の折、昨年の立志塾初の執行役員誕生に続き、今年も卒業生からたくさんの朗報が届きました。

つい先日も、流通系企業の女性から部長昇進の一報が。立志塾での学びを糧に、各方面でさらなる奮闘・活躍をとげる女性たちの姿には、私自身も大いに勇気づけられ、また本当に嬉しい限りです。

来年5月には新元号になりますが、立志塾メンバーにはより一層、爽やかに、たくましく、新しい時代を切り開いていっていただければと願います。今年も素晴らしい1年をありがとうございました。

=============================
竜馬に学ぶビジネスの要諦(第6回)
=============================

●桂小五郎は吉田松陰から行動力を学んだ

話を再び薩長同盟に戻そう。長州の代表を務めた桂小五郎は、17歳のときに故郷の山口県萩で3歳年上の吉田松陰を知った。

松陰は「実行する」ことについて、こう言っている。

「学問も大事だが、知ってかつ実行するのが男子の道である。詩もおもしろいが、書斎で詩を作っているだけではつまらない。男子たる者は、自分の人生を一編の詩にすることが大事だ。楠木政成は一行の詩も作らなかったが、かれの人生はそのまま比類のない大詩編ではないか」

1853年(嘉永6年)、アメリカの黒船4隻が浦賀に来航、ペリーは翌年に再び来航した。松陰は、艦隊が下田に停泊しているときに、これを見に行った。もともとは尊皇攘夷思想であったが、列強の力を理解し、外国に興味を持っていた。

松陰は、夜密かに黒船に向かって小舟を漕ぎだした。そして、沖に停泊する黒船に近づき、アメリカに連れて行ってほしいと交渉した。鎖国政策をとり、外国に行くのは国禁だった時代である。言葉も通じない。結局は、中国出身の乗組員と漢文でやりとりをしたという。

ペリー側の記録にも、松陰は、命を顧みず、国法を破ってまで知識を広めようとした教育ある日本人として記されている。しかし、法を破ることに対して協力はできないとペリー側は拒否した。

この試みが発覚した松陰は捕らわれの身となり、投獄されてしまう。

なんという行動力であろうか。私は、松陰の桁外れの行動力に感心するばかりである。行動力を語る際に、彼以上の人物は思いつかな
い。

私は、自分が行動せずウジウジしていると感じるとき、松陰の黒船行きを思い出すよう心がけている。生意気ながら、松陰に少しでも近づきたいと思っているのだ。

松陰は、1859年(安政6年)、安政の大獄が始まった翌年に処刑されてしまうが、それまでは故郷・長州萩の松下村塾で数々の志士に講義をした。桂小五郎、高杉晋作、久坂玄瑞、伊藤博文、山縣有朋などはいずれも門下生である。

松陰が教えたのは行動することだ。知っていても行動しないのであれば、知っていることにならない。本当に知るということは、必ず実行を伴うものである。これを「知行合一(ちこうごういつ)」と言う。

●竜馬は様々な才能を併せ持っていた

竜馬は、高い志を抱き、人間力と行動力を持って、一事を成した。後世の人々が惚れるはずである。当時の女性に大いにモテたはずだし、今の女性にもモテル。

竜馬は、学ぶこと、人を育てること、部下のモチベーションを上げること、人とうまくコミュニケーションすることなど、様々な才能を併せ持っていた。

今回は竜馬の行動力を説明するのに長編小説『坂の上の雲』の文章まで引用した。司馬遼太郎作品には絶好の引用例が山ほどあり、ビジネスパーソンにとって非常に大切なことが大変わかりやすく書かれている。仕事に対する考え方やビジネススキルを読み取りながら、痛快な司馬小説をエンジョイしていただきたい。

次回のテーマは、竜馬の「気づきと学び」について。


 
【お知らせ】

女性幹部養成プログラム「立志塾」1月度無料見学会
一流ロールモデルと考える「自分らしいキャリア」と「マネジメント」

[日時] 2018年1月12日(土)13:00 ~ 17:00(受付12:45~)
[会場] ウィン青山2階E(「青山一丁目」駅5番出口より徒歩1分)
[主催] 一般社団法人彩志義塾
[内容] 1.課題図書から考える、「働く」ということ
       「リーダーシップ」
     2. エキスパートから学ぶ、組織運営の基礎知識
       「投資・M&A」
     3. 会社役員・ロールモデルとの意見交換
       株式会社バンダイ 執行役員
       村瀬和絵氏

 ▼ご見学お申込み
  https://saishi.or.jp/201811262301.html
 
▼「立志塾」受講者の声
  https://saishi.or.jp/risshijuku-voice.html

+———————————————————-+
 
※第11期(2019年4月開講)立志塾の申込み受付を1月14日に開始します。
  
 ▼第11期の詳細・お申し込はコチラ
  https://saishi.or.jp/apply.html
    (〆切:2月28日(木)まで)

+———————————————————-+

メールマガジン「いろどり徒然草」の配信申し込みはコチラ