世界で一番ワクチン接種率の高い日本国にしよう 〜日本の美しい心で、日本とため世界のために〜

世界で一番ワクチン接種率の高い日本国にしよう
~日本の美しい心で、日本とため世界のために~

【ワクチン接種に対する個人の決断】

 今は、ワクチン接種を一刻も早く広く推進することに専念すべき
であるが、いずれ日本にも遠からずやってくる高止まり、接種率の
飽和点についての提案である。

 ワクチン接種券にも厚労省ホームページにも「義務ではない」と
ある。確かに、世界でもワクチン接種に反対するデモもあるし、日
本で「義務ではないから、打たない」という主張もあっても不思議
ではないし、それを義務化すべきとも私(古川)は思わない。

 しかし、義務ではないが、周りの人に迷惑をかけないという他人
に対する思いやり、優しさも必要である。言うまでもなく、日本文 
化には「利他」という美しい精神があり、他人を思い、地域を思い、 
国を思う人も多いであろう。

 自分のためだけの権利主張ではなく、人として他人に対してどう
すべきかとの社会的な責任もあるのかと思う。

 接種したくなければ構わないが、外出して自分が感染しない・他
人に感染させないという行動もとるべきである。もし、接種しない
のは権利であり、外出するのも権利であるとすれば、権利ばかりの
主張である。

 コロナ禍は、一国の問題ではなく、どの国の感染率が高い、どの国
の発症率が低いなど、世界中で他国の動きを注視している。

 そんななかで日本の接種比率が世界に抜きん出て高くなり、もしそ
れが成果を出せば、世界も注目する。もし、高接種率イコール低発症
率が実績となって表われるならば、世界もそれから学び、世界の接種
比率が上がり、結果、世界に貢献できるのではないか。

 金子みすゞの「みんな違って、みんないい」は、ダイバーシティの
基本と私は思っており、それには大賛成である。しかし、考えは違っ
ても同じゴールを目指す場合もある。グローバル企業などは、文化や
人種の違いを超えて、会社ミッション・ビジョン・バリューを持って
、同じ方向に進んでいる。このような危機の時に、各自の考えは違っ
ても、行動が同じ方向になってもまったく構わないと私は思う。

 日本の発症率は主要国に比べて低い。それは「利他」を考えて行動
する昔の日本のよさが現れているのではないか。ぜひ、そうあって欲
しい。各自の考えは大切にしながら、同じゴールを目指す行動をとっ
ていただきたいと考える。

【企業が貢献できること】

 日本文化を考えると、日本人は地域や組織への帰属意識が高い。昔
は「●●村の誰々」であり、今では「●●会社の誰々」である。

 帰属意識の高い日本だからこそそれぞれの会社でガイドラインを決
めて欲しい。我が社は、「接種に関し、こうする」とのガイドライン
を社員に求めて欲しい。ワクチン接種が今時、義務であると言う経営
者はいないだろうが、例えば、「ワクチン接種が終わっている人は出
社していい、終わっていない人はテレワークとする」と会社の方針と
して打ち出せばいい。

 実際に海外でも日本でもこのような会社方針を打ち出している会社
もある。 

 ある経営者にこの提案をしたら、「マスコミに、ワクチン接種を強
制していると、バッシングされるのが怖い」との返事があった。これ
でいいのだろうか。

【国やマスコミが考えるべきこと】

(1)世界とは違って、なぜ日本では広域検査ができなのだろうかと
   言う疑問に明確な回答がされていない。安倍前首相が、広域検
   査を充実させると発言したものの、熱などの症状がないと今も
   公式検査は受けられない。最近の新聞情報では、「隠れ陽性、
   市中で増加」とある。

(2)なぜ日本製ワクチンができないのかという素朴な質問にも答え
   がない。

 今のコロナ禍が去っても、50年後、100年後、200年後には
また新たな疫病のリスクにさらされてもおかしくない。

 50年後も200年後も、日本が同じ問題を抱えていていいはずがない。

 今は、接種拡大に注力して欲しいが、感染拡大が一段落したら、ぜ
ひこの2つの課題に取り組んでいただきたい。

 新型コロナウイルス感染症が発生してからしばらくして、大阪吉村
知事が地元でワクチン製造を考えていると発表し、その後2周、3周
遅れであるとも聞いた。

 マスコミも枝葉末節のバッシングではなく、真摯にこの課題に取り
組んで欲しい。なぜ、日本でワクチン開発ができないのか、将来も同
じように開発できないのかと、課題を明確にして、勇気を持って大き
な問題への取り組みとしていただきたい。

 ちなみに、この2点について、自民党の総裁選挙でも、野党からの
提案にも、何ら触れられていないのが、残念である。

以上


【お知らせ】

1.女性社外取締紹介事業

 ▼詳細
  https://saishi.or.jp/recruitment.html

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

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※第14期(2022年1月開講)立志塾の申込み受付を開始しました。
  
 ▼第14期の詳細・お申し込はコチラ
  https://saishi.or.jp/risshijuku/apply.html
    (〆切:11月30日(火)まで)

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古川裕倫の「いろどり徒然草」1月号

女性社外役員紹介業を始めました

一般社団法人彩志義塾は、女性取締役・女性監査役に特化した
有料人材紹介業を開始しましたので、ご案内します。

 彩志(さいし)義塾は、2013年に設立され、ダイバーシティ、
特に女性活躍推進に注力しております。

 弊社は、「立志塾」という女性幹部育成のためのオープンセミナーを
12期継続しており、100名を超える卒塾生がいます。
多くが次世代を担うリーダーとして企業で活躍しており、
昨年は卒塾生の一人がのプロパー取締役と選任されました
(日本駐車場開発株式会社、東証1部)。

 総論では、我が国の女性活躍推進は、欧米に比較して大いに見劣りしており、
2020年7月現在で、生え抜き社員から女性取締役を選任している上場会社は
200社強であり、上場会社全体の10%にも達しません。
そこで、「助っ人」として、上場会社全体の約4割が女性社外取締役を登用しています。

 女性役員の登用は、社員のロールモデルともなり、
職場の活性化や企業内で裾野の広い女性人材の育成にもつながります。

 また、近年日本企業に投資をしている英米系の大手資産運用会社が、
日本企業に多様な人材登用を求めるようになり、女性役員登用がないと、
株主総会での取締役専任にも反対することを表明しています。

 彩志義塾の人材紹介事業の内容は以下の通りです。

 女性社外役員を目指す人材、女性社外役員を登用したい企業をご存知の方は、
個別ご連絡をお願いいたします。
  
                記

1、サービス: 女性社外役員(社外取締役・社外監査役)の有料紹介
2、特徴  : 女性会社役員・経営者、女性弁護士、女性有識者・学識者などのスペシャリストをご紹介できます
3、問合せ先: 一般社団法人彩志義塾 女性役員紹介担当
        〒107-0062 東京都港区青山2-15 ウィン青山2階E           
        info@saishi.or.jp 
        090-2432-2799 , 03- 5244-5696 古川裕倫 
4、社外役員候補者:
  ・現役メーカー執行役(東証1部メーカー社外取締役兼務)
  ・現役弁護士(東証1部サービス会社社外取締役兼務)
  ・元IT会社執行役員(東証1部メーカー社外取締役兼務)
  ・現役米国サービス会社日本代表 

以上 


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古川裕倫の「いろどり徒然草」12月号

今年最も嬉しかったこと
~みちのく立志塾誕生~

今月も引き続き、小学生の作文のようなタイトルである。

先月号の「いろどり徒然草」では、一般社団法人彩志義塾が運営する女性活躍推
進のオープンセミナー「立志塾」の第4期生が、東証一部上場会社の取締役に就
任し、私(古川)の過去30年で最も嬉しかったこととして紹介させていただいた。

来年4月から盛岡で「みちのく立志塾」がスタートする。盛岡を拠点とする人材
育成のaiビジネス代表の中村夢美子さんが発起人であり、私もお手伝いさせてい
ただいている。

なぜ、女性活躍推進なのか。

1、明治当初からたった140年で、人口が3千万人から1億2千万人の4倍に急
増したが、今後は少子高齢化で働き手が減少していく。急増から急減に変わるの
に、同じ仕組みでいいのか。よって、自由な働き方(副業OKを含む)、女性活躍
推進、定年制度廃止を提言してきたが、その一環である。

2、過去男性が働き手の中心であったが、いわゆるダイバーシティとして、外国
人、女性、高齢者、しょうがい者の活用が叫ばれているが、国際化の進んでいな
い日本企業での外国人登用は易しくはない。

3、「女性は結婚などで辞めることがあるから、男性がいい」と古い体質の企業
は言うが、今は、男性も転職が増え、過去のようにずっと会社にいるわけではな
い。女性も「腰掛け」ではなく、一生のキャリアとして仕事に取り組む時代となった。

4、GAFAに代表されるグローバル企業は、ダイバーシティを踏まえて、文化・
思想が違う人材を理念経営で束ねて生産性の高い働き方をしている。男性志向
の日本企業では、グローバル企業に勝てない。 

5、「ダイバーシティ経営をやっていますよ、それなりに」と言う日本企業が多
いが、どこまで本気であるのか。古い言葉となってしまったが、「本音と建前」
のギャップをそろそろ真面目に考える必要がある。「2020年に女性管理職比
率を20%にする」と言う女性活躍推進の国家的目標は、どこに行ってしまったのか。

「みちのく立志塾」は、4回(4ヶ月)がワンクール。目的は、管理職や幹部を
目指す女性の育成。参加者は、毎月の課題書について発表し、毎回プレゼンを行
い、経営に関する講義を受け、実社会で活躍している女性ロールモデルから学ぶ。

確かに、女性の側にも課題はある。男性にはないとは言わないが、
「コンフォートゾーン」から脱却しようとしないことが最も大きな課題である。
今までやってきた仕事で満足して居心地がいい、新しい仕事に挑戦したくない、
昇進もしたくない。ここを立志塾で徹底的に議論して、気づきを得る。

他社・異業種の人間とセミナーを共にすることにより、「自己開示」をして
相手との距離を縮める。職場でも、同じことをすればいい。本音ではなく
「よそいき」の格好をしている人がどれだけ多いことか(私もそうでした)。
男性から聞けば、セクハラかも知れないが、女性側から自己開示をすればいい。
自分の失敗・弱点や課題を言っておけばいい。

男性管理職に、自分の部下の男性と部下の女性にどれだけモノが言えているか
と尋ねると、圧倒的に女性部下にモノが言えていない。これで日本の将来は
大丈夫かと思うことがある。東京立志塾に登壇いただいている女性ロールモデルが、こう言っている。

「男性もそうだが、女性も人生で自分の経済的基盤を持つことである」。

人に頼るだけではなく、福沢諭吉が言うように「独立自尊」の精神を持って、自分の未来を自分の手で切り開いていただきたい。


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古川裕倫の「いろどり徒然草」11月号

ここ30年で最も嬉しかったこと
~立志塾卒塾生の取締役誕生~

小学生の作文のようなタイトルであるが、小学生では
「ここ30年」とは決して付けられないだろう。

私(古川)は、31年間のサラリーマン生活
(商社23年、タレントマネジメント事務所7年、ITベンチャー1年)を卒業して、
「世田谷ビジネス塾(SBJ)」という読書会を地元貢献の一つとして始めた。
良書を紹介しあい、議論するのであるが、今月で135回、足掛け12年である。

それを通して、2つの課題を私なりに感じていた。
日本の国際化とダイバーシティの問題である。国際化の件は別の機会に譲るとして、明治当初からたった140年で、人口が3千万人から1億2千万人の4倍に急増したが、今後は少子高齢化で働き手が減少していく。急増から急減に変わるのに、同じ仕組みでいいのかが私の疑問であった。よって、自由な働き方(副業OKを含む)、女性活躍推進、定年制度廃止を提言してきた。

女性活躍推進では、
「2020年に女性管理職比率を20 %にする」
と言う長年来の目標は「夢のまた夢」となり、極めて残念。
プロパーの女性役員がいる上場会社はまだまだごく僅かであり、概ね社外役員として「助っ人」登用しているのはご存知の通り。

誠にささやかではあるが、対策の一つとして
一般社団法人彩志義塾(さいしぎじゅく)を2013年に創立、
「立志塾」という女性管理職・幹部育成のオープンセミナーを行ってきた。

おかげさまで、半年(6回)ワンクールで、12期生までで約100名の卒塾生がいる。ある大手マスコミ系企業にも立志塾の仕組みをパクっていただき、嬉しい限りである。立志塾のウリは、現役の女性役員に毎回来ていただき、失敗談や志を語っていただく「ロールモデルによるラウンドテーブル」。

立志塾第4期生の窪田礼子さんが、先月の
日本駐車場開発株式会社(東証一部)の株主総会で取締役にされた。
抜擢する会社もエライ!
待ちに待った卒塾生の取締役就任であり、私にとっても望外の喜びである。
これからも卒塾生からたくさんの取締役が生まれてほしい。
理想系は、卒塾生にラウンドテーブルを行ってもらうこと。
できれば6回すべてをしてほしいところであるが、果たして66歳の私が生きている間にそういう世の中になるのか、それともあの世からしか見れない「夢のまた夢」なのか。

(追伸)来年4月から盛岡で「みちのく立志塾」がスタートする。こちらも誠に嬉しい話である。


 ▼「立志塾」受講者の声
  https://saishi.or.jp/risshijuku-voice.html

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古川裕倫の「いろどり徒然草」10月号

明治時代にジョーンズ・ホプキンス大学に留学した男

コロナ禍の報道で、「ジョーンズ・ホプキンス大学」という名前を聞かれた方が多いと思う。私も「あれっ、この大学なんであったか?」と思い、珍しく思い出した。新渡戸稲造が留学した大学。前の5千円札のメガネの紳士である。

新渡戸稲造は、文久2年(1862年)陸奥国岩手郡盛岡生まれ。新渡戸は「少年よ大志を抱け」で有名なクラーク博士がいた札幌農学校(のちの札幌大学)の2期生。札幌農学校卒業後、新渡戸稲造は「太平洋の架け橋になりたい」という大きな志を持って、アメリカのジョンズ・ホプキンス大学に留学した。

「日本人はなぜ礼儀正しいのか」
「日本人はなぜ君主に忠誠を誓い、年上の人を尊敬するのか」

などと留学中に何人かに聞かれたが、新渡戸は質問に対する答を持っていなかった。

また日本について詳しいアメリカ人は
「それらは神道なのか、それとも仏教の影響か」
などと質問してくるが、それにも答えることができなかった。

このため新渡戸は、のちに日本人の心や魂について深く勉強して、のちに『武士道』(Soul of Japan=「日本の魂」)を書いた。最初は明治33年(1900年)に英語で出版され、のちにドイツ語やフランス語にも訳された。日本語で出版されたのは日露戦争後の明治41年(1908年)であった。

本書は日露戦争のファイナンスにも一役買う。
日露戦争前に戦費調達のためにロシアも日本もヨーロッパで国債を販売したが、大国ロシアと東洋の小国では人気が格段に違った。敗戦すれば国債は紙切れになってしまう。

当時、国債の販売を担当していたのは、のちの大蔵大臣高橋是清(たかはしこれきよ)であった。なんとか日本の国債を売るべく考えついたのが、新渡戸稲造の『武士道』であった。日本のことが世界でほとんど知られていなかったので、この本で日本をヨーロッパに紹介しようとして、それなりの成果が上がった。
 
実際に『武士道』は当時の米国大統領のセオドア・ルーズベルトに感銘を与え、ルーズベルトはすべての側近に読ませたと言う。昨今では忘れ去られている「日本人の美」について学ぶ意味でも世界で活躍する意味でも、現代の日本人にもとても参考になる。

外国に留学しようとする日本人にも、日本を知ろうとする外国人にも『武士道』を読むことを強く勧めたい。新渡戸稲造の『逆境を越えていく者へ』(新渡戸稲造、実業之日本社)も素晴らしい。人は誰もが落ち込むことがあるが、逆境をどう乗り越えるかを教えてくれる。

この本と「回復力」(畑村洋太郎、講談社現代新書)を、元気な時に読んでおくと、逆境に巡り合ったときに、落ち込みの深さが浅く、落ち込んでいる期間も短くなると私(古川)は思う。


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